書き始めたときにはもう月末だったので、頓挫するよりギリギリまとめたほうがマシではないかという判断に落ち着きました。
初手から言い訳がましく失礼しました。
こんにちは、遠子です。
暑い季節がやって来ますね。この間まで寒い季節だったはずなのですが、まばたきしていたら月がめくり変わっているように感じます。わたしのまばたきが時速0.002回とかそういうわけではないのですが……不思議ですね……
本当は文学フリマの話などリアルタイムでいろいろ書きたかったのですが、4月5月と立て続けに風邪をひきまして。
自分の許可だけで仕える体力と時間が半分くらいに削がれていたため、かろうじて作業を積み重ね、こうして振り返りを書いている次第です。
年単位でご無沙汰の風邪というだけでも大ダメージだったのですが、加えて5月のそれは「お子さんしかかからないやつですね」と診断されました。
「保育園で働いていますか?」
「いえ……」
「お子さんがおうちにいますか?」
「い、いえ……?(何を聞かれているんだ……?)」
お子さんと触れ合わない成人人類がなかなかかかれるものではないらしく、わたしの日常には愛くるしいお子さんがいるわけでもないので、つまり結論は単純です。
もしかしたらわたし、5歳かもしれない。
成人以後その風邪に2回もかかっており(かなしきかな幼い頃から馴染みのある診断名だったので、記憶があります)、少なくとも喉周辺は5歳のままです。
飲酒と喫煙は身体的に違法の可能性があります。
ネタにでもしないとやってられん……とかはないのですが、人間どんな方向からどんな不調がやってくるかわからんなとしみじみ感じました。出来るときに出来ることをして、悔いのない人生を送りたいと決意を新たにしています。
改めましてこんにちは、喉だけ5歳の遠子です。
5歳、張り切って新年度最初の振り返りをやっていきます。
■HBD「彼女に足りない僕らを探している」
2025年度のしぇ誕!
略称は「かのたり」でいいのではないかと思います。
「ネームドキャラで花と誕生日確定している人間全員描く!」という、半ばどころか9割くらい頭のネジがゆるんでいるテーマです。自分の1日が36時間あると勘違いしている人間が企画する内容過ぎます。
こんなことを言っていますが無事開幕し、風邪で死に体になっていても5月までに12人の当日0時祝いを遂行しています。5歳、がんばりました。まとめて放送していきます。
△4月
△5月
4月は5人、5月は7人(うちカラー2人)の12人です。
メインキャラクター、要するに主人公級はカラーで描きますとたまにぽつり周知していたのですが、特にその旨をごり押ししてるとかもなかったせいか、5/6の天野歩くん登場時はなかなかインパクトをもって迎えていただきました。
やったぜ!
企画全体ではまだ12人ですが、昨年が1年通して22枚描けばよかっただけに、すでに「なんか終わらない……」感がすごいです。開始2ヶ月で感じていい感情では、まぁギリないですね。
ちなみに全日程で80人オーバーの予定です。
以前出した『はなむけの黒』に載っている名前の総数よりも多いです。増えたから。キャラクターではなく、花と誕生日が鮮明になった数が。
いつどこで頓挫してもおかしくないですが、なんとかやっていきたい次第なので見守っていただければ幸いです。
今これを書いているときは6/1にメインキャラクターのひとり、隠すまでもないのですが懶時姫ちゃんを描いています。気持ち絵を描くのが早くなっているような、そうでもないような。無理なく確実に間に合わせていきます。6月もどうぞお楽しみに……!
■文学フリマ東京40
5/11に出店者として参加しておりました、文フリ東京40!
例によって例のごとくno sheとしての出店でしたが、カテゴリは初の「短歌」!
というのもわたしは相方伽さんの歌集お手伝いを担っておりまして、今回の新刊・新作は伽さんの歌集『花と遺骨がだからなんだよ』と短歌アクキーガチャ、このふたつでございました。
わたし個人やのしぇの新刊はないですが、制作に携わった書籍とグッズの頒布、なによりのしぇの片割れとして、多くの方に新刊を迎えていただくお手伝いが出来たと思います!
来てくださったみなさま、本当にありがとうございます。
△新刊装丁、アクキー、ポスター等
自分でも過去最高に良いんじゃない……!? と自画自賛してしまうものを描く/創ることが出来、個人的には大満足しております。
グッズやポスターも含めビジュアル面を好きにやらせてもらいましたが、わたしがなにをやっても作っても100%最高! と答えてくれた、太平洋のような伽さんの懐に感謝です。
幸いなことにお隣さんにも大変恵まれ、ひとりで店番のタイミングもたくさんお話をしていただき、そもそも過去一多くの方にブースへ来ていただき、退屈な時間がまったくない1日を過ごせました。充実とはこのこと……!
短歌カテゴリの出店にもかかわらず、小説本も少なくない数手にとっていただけたのも感激しておりました! まぁ一応……と毎回ちょっとずつ持ち込み数を減らしている既刊ですが、その在庫に危うさを感じたのは久々のことでした。こちらも非常にありがたく感じております。
迎えていただいたすべての本が、誰かの心に少しでも残り、ささやかにまたたく星のようなものであればと祈っています。
秋はコミティア参加予定、文フリは見送るか悩んでいる次第ですが、やはりイベント現地の空気は楽しい!
規模が大きくなったことで回りきる難しさは格段に上がってしまいましたが、前回の文フリ東京39に比べて導線がとてもよくなっていると感じ、個人的には今後も参加しようかな……と思いました。このあたりは出店者により、感じるところが大きく違うとは思いますが……
コミティアでは4月に無事完走しましたno she HBD 2024、のしぇたろことアルシーヴオブカナンを発行予定です。描き下ろし量がまたえらいことになっているのに未着手(?!)なので、期待せず見守っていただければうれしいです。
もちろん気持ちとしては出来るだけ出したいです!
なんならタロットカードも出したいです!
遠子は基礎体力が笑えないほどないのでエナジードリンク系に頼らない作業生活を重んじているのですが、睡眠時間や食事にも気を遣って、健康に作業をしていきます。自分の作ったタロットでDEATHが出ても、笑い飛ばせる生活を目標に……!
■その他お絵描き
△三橋葵はらくがきに留まってしまいました
のしぇHBDをかろうじて描くくらいで自分のHPMPを使い果たしていたのでお察しですが、それでもらくがきで三橋葵を描く根性は見せました。せっかく根性見せるなら一枚絵くらい描けよと内なるスパルタ葵オタクの遠子が申しておりますが、無理ない範囲で続けよう、創作!
同時にそろそろ毎年勝手に設けている「星明かりシリーズ」の時期でして、葵画集の作業もあるし、いい加減一枚絵に着手したいですね……!
今のところ夢幻の域を抜けていない葵画集が形而下のものとなれるか、日夜PCと戦闘を繰り広げています。毎日闘っているのに何故進捗が生まれないのか……?
(ヒント:遠子は大抵こんな顔( ‘o’)で一日数時間を潰している)
体調が悪くなって自分のキャパシティが小さくなると嫌でも優先順位を意識して動かねばなりませんが、自由気ままなインターネット三橋葵オタクを自負するワールドワイドウェブの怪異としては、三橋葵を描いていない時間が長いほど、小豆をとげずにいる小豆研ぎ、電車の止まらないきさらぎ駅のようにしなしなと弱っていきます。
怪異は怪異たる側面を発揮出来ていないと弱体化するので、きちんと! オタクを! やります!
こんなことが言える程度には5歳の喉も回復して参りました。
このあとはとりとめなく、すこし生活の話です。
■生活の話
日がのびて、仕事場を出たときにビルの灯りは薄く、まだ薄ぼんやりと光っているブルーグレーの空が視界を埋めます。
なかなかわかりやすいビル街で働いていると思うのですが、すこしでも開けた場所に出て頭上を仰いだとき、空以上に含有率の多いものはなかなかありません。地球比宇宙の広さを考えれば至極当然ですが。
この世には数多の色彩があり、明度も彩度も無限に思えますが、認識するたびに「自分が見ている世界の共有出来なさ」も痛感します。
人が見ているものを真実の意味で共有は出来ず、近似値を寄せ合って「わかる」と言っているんだな……と、ふとした瞬間に思うこともあります。
これはもう思考の癖というか、小さい頃から人と人を隔たらせ個たらしめているのは「根本にどうしたって存在する無理解」にほかならない、と考えていたので、別に人への悪意や敵意がなくても生まれます。どれだけ愛と喜びに満ちていても、わたしはあなた(世界)がわからない、と思います。
空の広さひとつにすら簡単に打ちのめされてしまう、小さな粒としての悪癖です。
最近ヨルシカの「火星人」と「ルバート」が大のお気に入りで、通勤時間でも家でも聴いてなんなら歌いながら歩いたり作業に励んでいます。
聴きながら(あるいは歌いながら)、絶対的な無理解はともすれば星と星を隔てる宇宙の真空のようであり、空に浮かぶ星が幼い頃から好きなのはそういう感覚もあるのかもしれないな……と思ったりします。太陽は怖かったのですけど。50億年もしたら地球を飲み込んでしまう火の玉だなんて、恐ろしくて仕方なくて朝が来るたび怯えました。昼になるにつれ上がっていく温度が留まるところを知らず、大地を発火させたらどうしようかと本気で泣いたものです。わたしの50億年、刹那過ぎる。
それはそうとして、見上げれば最も高い含有率でわたしの視界を支配する空のことですら、わたしはうまく共有出来ません。とてもきれいなピンクと青のグラデーションで、花が咲いたように白んでいて、星がやけにはっきりと見える濃紺で……と、並べた言葉がわたしの見たものを正しく反射してくれている確証はありません。
だからこそ、自分の心で空を綺麗だと思えた日、それを憶えておきたいなと思います。
同じようにわたしがうれしいと思ったとき、それをきちんと伝えておきたい。自分の話をすると蛇行に蛇行して着地が意味わからなくなってしまいますが、決意表明には満たない、ささやかな日々の抱負です。
本当にただ生活の話としては、香水をひっそり集めたい熱が出ています。先日フォロワーさんと遊んだ際に好きな香水を探しまくる会へ移行しまして、それがもう、本当に楽しくて……
香りって色彩くらい無限で、飽きないしいくらでも目の前に瞬いてほしくて、困ってしまうほど素敵です。こんなことを書いている日も、行ったら残っていた(つまり、縁があった!)香水を迎えています。
わたしの生活に、たくさんの美しさが咲いています。文フリでもお会いしたフォロワーさんに三橋葵イメージの香水……とおすすめしていただいたものがとても好きな香りだったので、順次! 迎えるぞ! と意気込んでいます。
「三橋葵の匂い」は世界線やそのときどきで非固定という脱法の楽しみ方をしているので、もし「これはあの三橋葵……!」という香水に心当たりがありましたら、そっと教えてください。
その香りを喜んでいるわたしとあなたの隔たりは、きっととても薄くてささやかなはずです。わたしは都合がいいので、こういうときのよろこびを疑いません。
それではなんだかとっても長くなりましたが、今月はここまで!
また来月か、遅くとも再来月にはお目にかかれますよう。
遠子