「星花慰」×「リンドウと溺死」=過ぎた話。
あの夏を待っていたかった。
なかった初恋/暴力と呪縛/終わった離別
一話 晩夏と初恋
二話 底に飴玉
三話 兄
四話 昼顔
五話 花の名
六話 冬空と空砲
七話 永遠は透明
八話 まなこの花
九話 あおい細紐
十話 あなたを撃てない機関銃
十一話 もうじき夏が
はじめに
この作品には児童虐待・性的なものも含めた暴力の描写が含まれます。
それらの行為を肯定するものではありません。閲覧時はご注意ください。
本ページには書籍版『もうじき夏が終わるから』と同内容が収録されています。
web版はこちら(別サーバーページにとびます)
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概要【もうじき-なつが-おわるから】
――あの夏を待っていたかった。
本作品は、伽『リンドウと溺死』、彼住遠子『星花慰』『花に嵐』の前日譚にあたるものです。
上記二作品のキャラクターがクロスオーバーしていますが、彼・彼女たちの「あったかもしれない」世界を描くコラボ創作no sheとは異なり、各作品の過去として、『リンドウと溺死』『星花慰』『花に嵐』およびno sheのいかなる世界でも起きた出来事となります。
本作品についてのご質問等がありましたら、執筆者である遠子宛にいただければと思います。
また、各キャラクター・本編作品へのご質問は、それぞれのツイッターアカウント等へいただければ幸いです。
Title inspire : N-buna「もうじき夏が終わるから」
遠子: @tohko_aoi
伽: @togi_she
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登場人物紹介【かれら-と-かのじょ】
特に表記のないキャラクターは遠子宅となります。
是枝葵
小学四年生のときの三橋葵。
当時は寿賀家に住んでいたが、日夜要の暴力や文月の作品搾取を受けていた。
学校に友達がいないこともあり、三人の少年と頻繁に顔をあわせていく。
葛楓
葵が出逢った少年のひとり。高校一年生。大抵カメラをもっている。
適度な距離から葵たちを見守ることが多い。幼馴染の少女に呪われて暮らしている。
冴木瞳
葵が出逢った少年のひとり。高校一年生。おそろしく美人で優秀。
若干口が悪く不愛想だが面倒見はいい。日吉の中学からの友人。家が窮屈。
日吉祐樹
葵が出逢った少年のひとり。高校一年生。美人だがどこか気弱。
葵のことを非常に可愛がっており、家庭環境をもっとも気にしている。
おかしな父親との二人暮らし。
寿賀要
葵の実父。亡くなった父(葵の祖父)に抱いた恋慕をこじらせた気狂い。顔は綺麗。
葵に暴力を振るっているか眠るかの生活。
寿賀文月
葵の叔父。小説家で寿賀家の大黒柱。
一見温和そうで朴訥とした雰囲気の男だが、葵の不幸を部分的に小説に書いたり、
その成長をうっすらと疎ましがる面がある。葵の実母である翼に片想いをしている。
寿賀睦月
葵の叔父②。叔父ではあるが、葵とは三歳差で中学生になったばかり。
気狂いがはびこる自宅内で不幸な姪をどうすることも出来ず、逃避のように遠方の私立中学へ通っている。
彼末真夏
都内の大学三年生。高校の国語教師を志す。
生真面目で正義感も青臭い理想も強い。
教育実習で訪れた高校で絶望的な恋を知ることになる。
三橋葵の高校二年以降の担任教諭である彼末真夏と同一人物。
君久想人
都内の大学四年生。彼末の先輩にあたる。母を亡くして以降老人のように疲れている。
すこし前に出逢った少女の話だけはする。