群青と反響
その楽曲はツイッターでバンドのライブ日程を告知したあと、自分のアカウントに引っ込んで、何を投稿するでもなく、大して数もないツイートの群れを下からのぼっている最中に出てきた。 バンドを組んでいる二人のうち、片方がリツイ…
続きを読む →その楽曲はツイッターでバンドのライブ日程を告知したあと、自分のアカウントに引っ込んで、何を投稿するでもなく、大して数もないツイートの群れを下からのぼっている最中に出てきた。 バンドを組んでいる二人のうち、片方がリツイ…
続きを読む →初めて彼女を観た夜、アコースティックギターを弾きながら歌う彼女の声は美しく、演奏もやはり綺麗だったが、そもそも僕はギターが専門外で、上手いけれど上手いということしかわからなかった。そこに至るまで何年ギターを持てばいいの…
続きを読む →才能は音楽を特段美しくしない、と彼女は言った。 彼女にとって、音楽はそれだけで美しい。 そう感じられることが、僕からすれば既に、才能だ。 晴れた春の休日、新宿の街を歩く。大きな目的はなく、時間の許す限り、道行く人…
続きを読む →attention : 星花慰本編終了後の出来事です。 ———————————- 夏は…
続きを読む →通販サイトをBASEからBOOTHに移行します▼ サイト移転に合わせ、一部商品(再販予定が無いもの、製作日がかなり以前のもの等)は移していません。 また、no she誕生日アクリルも下記の通りしばらくグッズ制作をゆるやか…
続きを読む →売れない小説家が最期に海を見に行く、なんてエモいもんオレは見たこと無い。大体の奴が無いだろう。同じ電車に乗り合わせた人間のうち誰が売れない小説家で、人生全部に追い詰められてて、昔妻と行った海へ向かってるとか、そんな設定…
続きを読む →三橋葵【みつはし-あおい】 ――The affection だから彼女は花束だった。 piece:星花慰 age:16 *星花慰開始時点で高校1年生 birthday: 8/19 height:166cm blood t…
続きを読む →「ほんとに、歩くだけでいいの?」 靴下をビニール袋につめこみ、靴を手に持って波打ち際を一瞥して、おなじことをわたしより手ばやく済ませていた高嶋永句を振り返る。海を目前にはしゃいでいる永句ちゃんは「うん? そうだよ」と、…
続きを読む →高嶋永句はつくづく音楽に愛されている。 春のまるくやわらかな空気を連想させるピアノの音を聴きながら、ため息まじりに実感する。一昨日発表した新譜の一曲目、だけども既に何回聴いたかわからない。慣れた足取りで乗り込んだ通学…
続きを読む →昨日、彼女は早退した。昼休みに入ってすぐ、図書室で借りた本を返すと言って、教室を出て――チャイムが鳴っても戻らなかった。騒々しくサイレンを光らせたパトカーが数台校門の前に止まって、教室は不穏にざわめいていた。 副担任…
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